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以下は下記原文 2003/11/27(JST)時点 の非公式翻訳です。 転記などはご遠慮ください。
オリジナルの知的財産権は University of California に属します。
原文: Overview of BOINC
最終更新時刻 11:23 AM, Nov. 30 2003 JST
BOINCの概要
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Last modified 10:37 PM, August 18 2003
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BOINCは、ボランティアの計算資源を使う分散コンピューティングのための、
ソフトウェアプラットフォームです。 BOINCの特徴はいくつもの領域にわたります:
互いに独立なプロジェクト間で資源共用ができる
多くの異なるプロジェクトが、BOINCを使うことができます。
プロジェクトは独立性を保ち、それぞれが固有のサーバとデータベースを運用します。
しかし、次の意味でプロジェクトは資源を共用できます:
参加者が、一つのコア・クライアントプログラムをインストールすると、
そのプログラムがこんどは、プロジェクトごとに特化したアプリケーション・プログラムを
ダウンロードして、実行するようになっています。
参加者は、どのプロジェクト[複数可]に参加するかを決め、
資源をそれらのプロジェクト間で、どのように分割して使わせるかも決めます。
もし、プロジェクトのどれかが停止したり、やるべき仕事が尽きてしまったら、
そのプロジェクトに参加している人の資源は、
それぞれの参加者が登録済の他のプロジェクトに振り向けられます。
プロジェクト関連の特徴
BOINCは、分散コンピューティングプロジェクトの立ち上げと運用を
単純化する、特徴ある機能をいくつか提供しています。
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柔軟なアプリケーション・フレームワーク
一般に使われている言語(C, C++, Fortran)で書かれた既存の
アプリケーションは、BOINCのアプリケーションとして、大した
修正なしに走らせることができます。
一つのアプリケーションは、複数のファイルで構成されていてもかまいません。
(例えば、複数本のプログラムと、それらを連携させるスクリプトの組合わせなど。 )
新しい版のアプリケーションは、参加者の手をわずらわせることなく、
配備することができます。
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セキュリティ
BOINCはいくつかの型の攻撃に対して、防御の仕組みをもっています。
例えば、公開鍵暗号に基づくデジタル署名を使って、
ウイルスが流通することを防ぎます。
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複数サーバと障害耐性
プロジェクトそれぞれが、スケジューリング・サーバ群とデータサーバ群を
持つことができます。 クライアントは自動的に代替サーバを[使おうと]
試すようになっています。 さらに、全てのサーバがダウンしていたら、
指数関数的に試行間隔を長くすること(exponential backoff)によって、
サーバ回復時の極端な大負荷が起こらないようになっています。
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システム監視ツール
BOINCに含まれるwebベースのシステムは、
時間的に変化する測定値(CPU負荷、ネットワークトラヒック、
データベース・テーブルサイズ)を表示することができます。
これによって、性能関連の問題を診断することが簡単になりました。
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ソースコードが利用可能
BOINCは
公開ライセンス(原文)のもとで配付しますので、
公開あるいは私設の分散コンピューティング・プロジェクト
のために、自由に使えます。 ただし、営利目的の製品の
ベースとしては使えません。 BOINC上で動かすアプリケーションは、
オープンソースである必要はありません。
それぞれのプロジェクトは、自身のためのサーバシステムを
維持する必要がありますが、それらもオープンソースのコンポーネント
(MySQL, PHP, Apache)を使って容易に設置することができます。
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大データのサポート
BOINCは、巨大なデータを生成あるいは読み込むアプリケーション、大量の
メモリを使うアプリケーションも支援します。
データの配付と回収は、多数のサーバ群で分担して実行することができ、
参加者の計算機は、その大きなデータをおとなしく控えめに転送します。
参加者は、ディスクとネットワークバンド幅の使用量に上限を設けることが
できます。 仕事は、それをこなしうる計算機にだけ送られます。
参加者関連の特徴ある機能
BOINCは、参加者に以下のような機能を提供します:
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複数のクライアントプラットフォーム
BOINCのコア・クライアントは、普及しているプラットフォームのほとんど
(Mac OS X,Windows, Linux そしてその他のUnixシステム)に対して
用意されます。 このクライアントは、複数CPUを使えるようになっています。
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Webベースの参加者向けインターフェース
BOINCは、webベースの インターフェースで、アカウントの生成や、
参加者ごとの設定値の変更、参加者の状態表示をすることができます。
参加者ごとの設定値は、自動的に参加者の全計算機に伝えられるように
なっているので、多数の計算機を管理するのが楽になっています。
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計算機ごとに、溜め込む仕事量を調整できる
コア・クライアントは、指定した時間の間、ずっと各計算機を忙しくさせて
おくに十分な量の仕事をダウンロードします。 この機能は、
接続の回数を減らすことに使えますし、プロジェクトがダウンして
いる間でも、各計算機を働かせつづけることを可能にします。
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Copyright © 2003 University of California
Translated by JE2BWM.